5. スマートマネジメントの実践

本論のまとめとしてスマートマネジメントとは何かをご説明いたします。

 スマートマネジメントは三つの主要なスマートから成り立っています。それは、スマートロジック(理論)、スマートスキル(具体的ハウツウ)、スマートツール(生産性支援ツール)です。この三つがセットでなければ成果は望めません。東北日本電気さんの事例を聞いたある上場会社さんが、東北日本電気さんで使っているグループウエアを導入したのですが、まったくといっていいほど成果は出ていません。理論とハウツウが欠落してはせっかくの道具も宝の持ち腐れとなってしまいます。

 さてスマートロジックについては本論で真髄はご紹介しましたので、次にスマートスキルについてご紹介しましょう。スマートロジックが理解できると「打ち出の小槌」のようにスキルを開発できます。たとえばスマートロジックから「自分ひとりでやる仕事」と「他人と共同でやる仕事」の二つしかありませんでした。またどんな仕事にも「はじめ」と「おわり」がありました。この二つを掛け合わせると具体的なスキルにつながります。それは、「自分ひとりの仕事」の「はじめ」と「おわり」、「他人と共同の仕事」の「はじめ」と「おわり」の四つです。さてスケジュールソフトに入力されているのは何処ですか?自律性が一番高いのはどれですか?などを考えると具体的なスキルがみえてきます。99%の入力率の東北日本電気さんでは「自分ひとりのはじめ」を入力していますが、同じグループウエアを導入した会社では従来どおり「他人と共同の仕事」しか入力していません。それが成果の差になっています。また99%の入力率にしかも強制せずになったのは、「自分ひとりの仕事のはじめ」を入力することによる「ご利益」があったからです。その時間は会議を入れられないとか社内電話がかかってこないとかがんばるタイムでなくても「自分ひとりのはじめ」を入力するだけでモチベーションは向上し、各自のスキルも向上することになります。
 ちなみにスマートマネジメントのスマートスキルは全部で700個以上の具体的なスキルが整理されています。
 ところで、自分ひとりのはじめをスケジューラに全部入力したらとんでもないことになると心配の方もいらっしゃると思いますので、極意をお伝えします。それは冒頭のBPRを否定することにもつながります。結論から言えば、一日の「一番大事」な「自分ひとりでやる仕事」のみを記録(入力)するということです。日本タイムマネジメント普及協会では無駄を他律的、大事を自律的ととらえています。
 実はBPRが生産現場で威力を発揮しているのは、生産現場では毎日一番大事がはっきりしているからです。つまり製品を作るということがこれにあたります。しかし、間接部門、ホワイトカラーはどうかというと毎日大事が変化します。ですから毎日大事をキャッチアップしないと成果がでないのも非生産現場の特徴ということになります。だからこそ無駄排除ではなく大事特定となります。
   スマートマネジメントを整理すると以下のようになります。
  ・自律的な取組であること
  ・仕事のしくみ原理・原則から導かれていること
  ・理論、具体策、ツールの三位一体の手法であること
  ・具体策はさらにナレッジ、コミュニケーション、さばき方に分けられること
  ・仕事をしているすべての人にあてはまること
  です。
   みなさま、みなさまの会社、組織で一日もはやくスマートマネジメントを取組まれ個人もチームも会社もお客様も幸せになれることを期待しています。

スマートマネジメントは「仕事のしくみ」から導かれた「誰にでも」「どんな仕事にも」あてはまる仕事のさばき方の原理・原則としての日本タイムマネジメント普及協会が提唱するタイムマネジメントの発展形として日本タイムマネジメント普及協会に参画しているコンサルタントによって再構築された情報化時代に合った新しいマネジメントの考え方と具体策の体系です。
スマートマネジメントによって業務効率改善の取り組みに成果が期待でき、ワークライフバランスの改善や残業時間の削減を実現します。